こんにちは^^ マンション営業レディMです。
皆さんは、マンションの1階住戸についてどのようなイメージをお持ちですか?
1階住戸にはマイナスイメージを持つ人が多く、何年もマンションの販売をしてきた中で『1階がいい』という人に出会った事は殆どありません。実際に1階を購入した人は、予算重視で『1階でもいい』と思っていた人か、1階特有のメリットに魅力を感じた人です。
検討フロアから1階を外す前に、住戸が持つメリット・デメリットのもっと深いところまで考えてみましょう。
1階ならではの特別仕様について考える
1階のメリットとして最もよくあげられるのが専用庭。リビングから繋がる広い専用庭はまるで一戸建てに住んでいるかのような感覚になり、部屋全体が広く見える効果は抜群。郊外のマンションでは、1階居住者専用の駐車スペースが設けられている事もあります。
ところで、専用庭は専用使用権が認められた共用部分です。専用庭について『ガーデニングをしたり、ペットを自由に走り回らせたり、物を置くことも出来る!』といった内容が書かれた記事をお見かけしますが…、共用部分である以上、専用庭を好き勝手に使う事は出来ません。小さな植木鉢でガーデニングを楽しむ事は出来ますが、新たに大型の植物を植えたりサンルームを設置する事は原則禁止。ペットを遊ばせる事も物置を置くことも原則禁止です。予め管理規約をよく確認しましょう。
また、居室内についても1階住戸のみ特別仕様になっている場合があります。例えば下記のようなものがあります。
図面から読み取る事が出来るものもありますが、営業担当からよく詳細の説明を受けるようにしましょう。
このように1階住戸ならではの特別仕様をつけているマンションでは、必ずしも価格が1階<2階になっているとは限りません。管理費とは別に専用庭の専用使用料が発生するケースもあります。価格と仕様のバランスをよく見極める事が重要ですね。
足音・騒音について考える
マンション内で起こる最も多いトラブル、それは騒音。
『二重床・二重天井なので騒音は響きにくいですよ!』という営業マンの説明にすっかり安心してしまってはいませんか?コンクリートと床・天井の間に隙間を設ける二重床・二重天井(にじゅうゆか・にじゅうてんじょう)は、コンクリート直に床・天井を貼る直床・直天井(じかゆか・じかてんじょう)に比べて音が響きにくいのですが、生活音以上の音は響きます。ドタドタと走り回る足音、椅子を引きずる音、物を落とした音等です。
1階住戸であれば下への騒音を気にせずに過ごすことができるため、小さいお子様がいるファミリーがすすんで1階住戸を選ぶケースが見られます。室内でも杖をつく必要がある高齢夫婦も、杖の音への懸念とエントランスまでの距離の近さを考慮して、1階を希望されていました。
ちなみに、大声や楽器の高い音は上へ上へと響きますので、1階でも過剰に大きな音を出さない注意が必要です。
資産性について考える
将来的に売却や賃貸に出す事を考えている場合、1階の資産価値はどうでしょうか。
1階という理由だけで著しく価格が下がる事はありません。
希望のマンションを検索する際に【☑2階以上】という選択項目がある事からもわかるように、1階以外を希望する人は多く、全体の半数以上がこの項目にチェックを入れています。
極端な値下がりはないものの、売りやすく貸しやすいマンションを購入する場合には1階を避けた方が需要が多く、買い手や借り手が早く見つかるでしょう。
デメリットについて考える
それでは1階住戸のデメリットについてを考えてみましょう。
陽当たりが悪い
1階住戸は上階に比べて当然陽当たりが悪くなります。南向き住戸であれば部屋の中に陽が差し込む時間もありますが、東西向きの住戸はバルコニー(専用庭)部分までしか陽が差し込まないという事もあります。モデルルームで各部屋の日照と日陰の時間を確認する事が出来ますので事前に調べておきましょう。
虫が多い
目隠しのため、道路と敷地の境目にはレッドロビン等の生垣が植えられています。蜘蛛・蚊・蟻といった虫の発生はどうしても多くなります。網戸に虫よけを置くなどの対策が必要です。
これは庭付き戸建でも同じことですので、マンション1階ならではのデメリットとしてお伝えするのもちょっと違うかな~と思う部分もありますが…、よく受ける質問なので敢えて記載しておきます。
防犯面への不安
1階住戸は窓を割られて容易に侵入されるのではないか…と不安に感じてしまいますね。
マンションはセキュリティ面で優れているため侵入窃盗発生率が低く、侵入発生場所別統計のうちマンション被害は僅か9%です。また、マンションで起きた侵入窃盗の半数近くが鍵の閉め忘れによるものであり、ガラス割りによる侵入は20%程となっています。(平成30年警視庁発表空き巣被害)
オートロックに安心して戸締りを怠らないということは、どのフロアでも同じ。加えて1階住戸では、先に述べたような防犯シャッターが付いているか、防犯(強化)ガラスになっているか確認しましょう。
天災時の不安
台風や地震といった天災が多い日本。1階だからとかマンションだからとかに関わらず、天災時の対策準備が必要です。
近年多発している大型台風やゲリラ豪雨では浸水被害の心配をしなくてはなりません。例え浸水したのが1階だけであっても浸水被害はマンション全体の問題です。地震発生時に1階住戸は早く非難できるでしょう。その後のマンション修繕や居室内の修復についても考えなければいけません。
どこに住んでいても、何階に住んでいても、ハザードマップや保険の適用範囲について今一度確認する事が重要といえます。
おわりに
1階住戸へのイメージは思い描いていた通りでしたか?
私は1階住戸をそれほど悪いとは思っていません。予算や希望を伺った上で条件が合えば、1階をおススメする事もあります。1階は悪いという先入観にとらわれすぎる事のないように、よく比較検討をしてみてくださいね。
この記事をお読みいただきました皆さまの素敵なマンションライフを応援しています!!
今後も新築マンション購入検討中の方の参考になる情報をどんどん発信していきます!気に入っていただきましたら読者登録&ブックマークをよろしくお願いします^^