こんにちは マンション営業レディMです。
本日ご紹介するのは新築マンションの価格交渉について。新築マンションの値引きの真相から値引き交渉のコツまで、いくつものマンションを販売してきた私Мの営業目線でお伝えします。
販売直後は値引き不可！
不動産も普通の買い物と考え方は同じ。
新しい物件や発売開始したばかりの物件は値引き販売を行いません。反対に、まもなく完成する物件や竣工済の物件は値引きされることがあります。
よく『営業マンは値下げ枠を持っている！』と思われている方がいますが、提示している金額が全てであり、実はそれ以下の販売可能価格を営業が握っている…という事はありません。
第１期販売、第２期販売というように期分け販売をしている場合、周辺相場に応じて多少価格が変動する事もありますが、これは売主側が決めること。
値引き交渉する事自体はタダなのでトライみるのも一つかもしれませんが…竣工寸前以降のタイミングでないと、まず値引きはないものとして検討しましょう。
値引きが出来る物件
竣工直前の物件
新築マンションは、完成前の完売を目指して販売スケジュールが立てられています。
『竣工まであと僅か、残りはあと２部屋！』といった場合には値下げしてでもなんとか竣工前に売り捌いてしまいたいという考えの売主が多いでしょう。
完成後の物件
また、新築マンションは完成から１年を経過すると未入居であっても中古マンションの位置付けになってしまうため、売主としてはどんなに遅くとも１年以内には完売させなければなりません。
入居開始しているにも関わらずだらだらと販売していると、購入者からのクレームが生じてしまうという懸念もあります。
以上の理由から、竣工後のマンションであれば値引き交渉の成功率は高いでしょう。
※完成後も敢えてゆっくりと細かい期分け販売を行うことにより、周辺相場価格に合わせながら売る売主が稀にあります。これは財力がある大手不動産会社ならではの販売戦略であり、中小不動産会社は自転車操業でマンションを建てるのでとにかく早く資金回収したいと考えています。
事務所やモデルだった住戸
完成前は駅前のビルや建築地近くにプレハブを建てて販売を行いますが、竣工後には空き住戸を事務所やモデルルームとして利用します。
そのような住戸は既に値引きされた金額が提示している事が多くお買い得です。モデルルーム使用の家具付き住戸であれば、100万円以上の家具カーテンが付いてくるのでそれだけでもお得です。
多数の人が出入りしてきた部屋のため細かな傷や汚れはありますが、殆ど気にならないレベルまで清掃が行われます。ただし、引渡のタイミングは売主が指定するタイミングとなり、早く引っ越したいという要望に応える事は出来ません。
価格交渉のタイミング
月末前を狙う
価格交渉には月末前がベストタイミングです。
営業マンやマンション全体の販売成績は、月毎の契約本数で決まります。
そのため『11月中に契約まで進めてもらえるのであれば値下げします。』なんていう営業マンからの言葉があるかもしれません。
そもそも購入の意思を伝えたのが月の最終日付近だと、重要事項説明→手付金の振込→契約のスケジュールが月内におさまりません。
月末の前週末あたりには値引交渉を開始し、月末に契約締結をするスケジュールで考えましょう。
決算月を狙う
電化製品店のように『決算セール開催中！！』と大々的に宣伝する事はありませんが、決算月に売上を伸ばしたいのは不動産業界も同じ。
決算に必要な数字は契約本数ではなく売上です。
不動産会社にとっての資金回収にあたる引渡しまでを決算月に終わらせる必要があるため、決算月の一月前には契約を締結するつもりで交渉を開始しましょう。
価格の交渉方法
マンション営業マンの成績は、売上金額ではなく売上本数で決まります。値引きする事で評価が下がる事はありませんので、値下げして買ってもらえるのであれば是非交渉に応じたいと思っています。
一方、営業マンには値引きの承諾権はありません。値引きするには決定権がある上司への交渉や稟議が必要です。売主ではなく販売会社が販売しているマンションであれば、売主の承諾を得なければなりません。
営業マンとして一番懸念するのは、せっかく値引きの承諾をとったにも関わらず契約に至らないケース。
値引交渉をする時は値引きしてもらえたら絶対に購入するという意思を前面に見せましょう。
『まだ迷いもあるんですけど値引きはありますか？』といった言い方では、契約締結まで至るのか…営業としては危なっかしくてとても値引には応じてもらえません。『これって値引きなんてあるんですかね〜。（笑）』というような軽い言い方もNG。
私が新人の頃は今程『パワハラ』という言葉が浸透していませんでしたので…値引後に契約を飛ばしてしまった時は大地が揺れるほどの大声で叱責されましたっけ。笑
不動産営業マンはかなり体育会系の熱い人間が多いですから、うまく『この人のために何とかしてあげたい！』と思わせる事が出来れば全力で動き始めると思いますよ。
『購入したいと思っていますので、Mさん！背中を押してもらうために何とか…何とかお値引きしてもらえませんか？』なんてご夫婦そろって懇願された時には、『よし、いっちょ上司への説得頑張りますか！』なんて心の中で腕まくりをしていました。
値引き額の相場
値引きされる新築マンションはどれくらい価格が引かれるものなのでしょうか。
いよいよ売れ残りのマンションで、しかも決算期前などの条件が揃えば新品軽自動車１台分程度の値引きが行われる事もあります。モデルルーム利用住戸も同じくらい値引きされています。
その他の場合、一般的な値引き相場は30万円〜150万円程でしょう。
値引き額には特に根拠がない事が多く、6,980万円→6,900万円といったようにキリよく端数を切る事が多くなります。
実際にマンションを購入した人からの値引き情報って少ないんだよな。
値引きがあった場合、売買契約と一緒に値引きの事実を口外しない誓約書を書いていただいているんですよ。マンション内でのトラブルを避けるためです。
おわりに
営業目線からマンション値下きに纏わるあれこれをお伝えしました。人生で一番高い買い物ですので少しでもお得に買えたら嬉しいですね。
この記事をお読みいただきました皆さまの素敵なマンションライフを応援しています！！
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